2008年11月 1日 | 「技術編-15 event-対-event の関係」 を読む | >> 目次にもどる |
2017年 8月15日 補遺 |
たとえば、或る領域 (universe) を対象にして──ここでは、事業過程・管理過程が対象領域になりますが──、そのなかに存在する メンバー に対して ひとつの 「閉包 (closure)」 を考えてみれば──ここでは、「event」 を ひとつの 「閉包」 として考えてみれば──、C ( event1, ・・・, eventn ) という特性関数を組めるでしょう。この特徴関数は 「全順序」 になります。ちなみに、「event」 を基底にした理由は、「event」 が entity の クラス のなかで定義できるから──すなわち、「event」 とは、「性質として、『日付』 が帰属する管理対象である」 ということ。
次に、この特性関数に対して、補集合のなかの メンバー を ひとつ 足してみます。すなわち、C ( event1, ・・・, eventn, y ) とします。ところが、y を足したときに──すなわち、「resource」 の メンバー を足したときに──、「全順序」 が崩れます。そのために、「event」 に対して適用する文法と 「resource」 に対して適用する文法を べつにしたのが TM の関係文法です。
したがって、「event-対-event」 の関係文法は、基本的に、先行 「event」 の個体指定子を後続 「event」 に挿入する文法です。
ただし、先行 「event」 が多値のときに──言い換えれば、「全射」 のなかで多値が起こるなら──、写像集合として 「対応表」 を作ります。この 「対応表」 は、「上への関数 (onto-mapping)」 を記述した集合です。
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[ 補遺 ] (2017年 8月15日)
「Event」の並びが全順序で構成できる(「日付」の大小関係で並ぶ)、ということさえわかれば、event(出来事、行為、取引)どうしの規則は簡単に作ることができるでしょう。数学上は、変数を特性関数で並べれば それでいいのですが──C ( event1, ・・・, eventn ) の式で表すことができるのですが──モデル 図上では、event の連鎖は 「先行・後続」 関係を示すために、先行 event の個体指示子を後続 event に送り込むという措置をします [ モデル が扱う記号列たる伝票でも、そういうふうに扱われています ]。たとえば、受注 (受注伝票) の後続として出荷 (出荷伝票) があるのであれば、出荷伝票には しかじかの受注伝票の出荷であることが記されているでしょう──{出荷 NO、受注 NO (R)、出荷日、出荷数、・・・} のように。
「Event」 どうしの並びは、基本的には 「先行・後続」 関係でいいのですが、それが全射であれば onto mapping (対応表) を構成します。あるいは、前述の例で言えば、受注 NO (R) が多値になると考えてもいいでしょう (多値を一価関数にするということ)。 |
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