2009年 1月 1日 | 「技術編-19 データ の関係 (再帰)」 を読む | >> 目次にもどる |
2017年10月15日 補遺 |
「再帰」 の例は、本書 85ページに示した例で充分でしょう (それ以上の説明は要らないでしょう)。ただ、84ページに綴った文のなかで、曖昧な記述があるので、補足します。曖昧な記述は、84ページの最後の段落に綴られている文です。
取り消す対象になっている 「先行受注」 の番号を、「後続受注」 の属性として記述している実例を見ることがあるが、
この文で示されている状態を具体的に図示すれば、以下のとおり。
たとえば、85ページで示した例では、(再帰表には、) 受注番号および数量は、以下の値が代入されます。
{ 01, 100 }. { 02, 30 }. { 03, −100 }.
この組を上述した 「正しくない状態」 に代入すれば、受注番号 01 および受注番号 02 において、取消受注番号が以下のように null の状態になります。
{ 01, 100, null }. { 02, 30, null }. { 03, −100, 01 }.
Null は、充足していない状態を示すので── undefined と unknown の ふたつの状態を示すので──、モデル 上、「F-真」 を問えないので 「妥当ではない」 ということ。
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[ 補遺 ] (2017年10月15日)
取り立てて補足する説明はないでしょう──「黒本」 「論考」 の 「再帰」 も読んで下さい。 さて、「再帰表」 を意味論から観てみれば、値を入れるには次の ふたつの やりかた があります (本文の 「受注」 の例を使って 「受注. 受注. 再帰表」──つまり、 (受注番号 (R)、受注番号 (R))──の値の充足を説明します)。
(1) (03, 01) 私が講師をしている セミナー では、参加者たちに アンケート をとって、上に述べた どちらの やりかた をとっているか を訊いているのですが、7割から 8割くらいの人たちが (1) の やりかた をとっていました。(1) の やりかた は、「赤黒伝票」 という呼称が示すように、「どの伝票が どの伝票を取り消したか」 を示す値の入れ方ですね。(2) は、event の全順序 (日付の値の大小関係で並べる) という性質に沿った やりかた ですね。どちらの やりかた でもいい、と私は思いますが、いったん、やりかた を決めたら、その やりかた を続けてください [ 途中で、変更しないでください──たとえば、(1) を使っていたのに、途中から (2) に変えるとか ]。 |
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