2009年 2月16日 「技術編-22 サブセット の周延」 を読む >> 目次にもどる
2017年12月 1日 補遺  


 

 「技術編-22 サブセット の周延」 では、数学的な 「分割・細分」 が、実地の データ 設計において どのように適用されるのかを長々と説明していますが、一言でいえば、前回の 「技術編-21」 で述べたように、「切断」 概念を知っていれば宜しい。「べつに仔細なし」 として 本 エッセー を終えてもいいのですが、それでは あまりに ぶっきらぼうになるので、ここで、いくつかの概念の確認をしておきます。

 (1) 集合の性質について語ることを 「集合的」と云い、メンバー の性質について語ることを 「周延的」 と云う。

 (2) 切断を適用すれば、メンバー のあいだには 「まじわり」 は生じない。

 (3) 論理の OR は、算術の + と同値である。したがって、メンバー の総和 (union) は、集合の基数になる。

 



[ 補遺 ] (2017年12月 1日)

 「周延的」 という用語を TM (T字形 ER法の改良版) では使わなくなった。「周延」 とは、全体を一括して指して、かつ その メンバー すべてを ひとつ残らず指している場合のことを云い、数学的には ∀x f(x) で表すことができる。「周延」 が論点になるのは、三段論法のなかで、諸概念 (大概念・中概念・小概念) を扱うときである──つまり、諸概念は、少なくとも一度は周延していなければならない、という規則がある。その規則を破った推論は、「不周延の誤謬」 とされる。「周延」 概念は、(中世および) 近世の論理学上の概念で、命題の 「外延」 (集合) の メンバー すべてに及ぶことをいう。






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