2009年 3月 1日 | 「技術編-23 サブセット の 『交わり』」 を読む | >> 目次にもどる |
2017年12月15日 補遺 |
(1) 集合の性質について語ることを 「集合的」と云い、メンバー の性質について語ることを 「周延的」 と云う。
(2) 切断を適用すれば、メンバー のあいだには 「まじわり」 は生じない。
(3) 論理の OR は、算術の + と同値である。したがって、メンバー の総和 (union) は、集合の基数になる。
本編 「技術編-23 サブセット の 『交わり』」 では、上述の (2) を確認しているだけなので、取り立てて補足説明はいらないでしょう。「切断」 の規則を破っているのであれば、その 「区分 コード」 は、その entity のなかに帰属しないので、entity から排除しなければならない。
ちなみに、周延した状態の例として示されている { 取引先区分. 取引先. 対照表 } は、「L-真」 であっても 「F-真」 でないことに注意していてください。したがって、この対照表は、データ に関する 「制約・束縛」 を記述しているのであって、「個体」 を指示している訳ではない。この対照表は 「F-真」 ではないので、データベース のなかに実装しないはずの データ ですが──すなわち、プログラム の アルゴリズム として記述するか、あるいは、DD (Data Dictionary) のなかに定義すべき データ ですが──、私は実装するように指導しています。というのは、以下の ふたつの理由のため。
(1) もし、プログラム のなかで アルゴリズム として記述すれば、
(2) マーケット に出ている データベース は、データベース を一元管理するほどの DD を搭載していない。
以上の理由から、この対照表を データベース のなかに実装しています。そうすれば、プログラム の アルゴリズム が ひとつの単純な関数引き (SELECT 文) で終わるので、プログラム の生産性・保守性が高い。そして、実際の システム 保守では、データ に関する 「制約・束縛」 が変更頻度の多いことも、この対照表を実装する理由の ひとつです。ただし、逆に言えば、この対照表は、あくまで 「L-真」 であって 「F-真」 でないことを忘れないでください。
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[ 補遺 ] (2017年12月15日)
前回 (技術編-22) の具体例です。取り立てて補足説明はいらないでしょう。 サブセット 間に 「交わり」 が生じる場合、当該 「区分 コード」 は形式的 (論理的) には当該 サブセット を構成する条件ではないので、べつの セット (集合) にしますが、べつの セット を生成するときに、その区分 コード を「T 之字」 の左側 (個体指定子) とするか、右側 (アトリビュート、条件) とするかの ふたつ のやりかたがありますが、ここでは左側で セット を作っています。勿論、右側で扱う場合もあるのですが、その扱いは 「クラス」 (みなし entity) で説明します [ 後述、「技術編-31」]。 |
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