▼ T字形 ER図の簡単な作図例 way out >>


 T字形 ER図の作成手順には、以下の 2つがある。

  (1 ) 「命題論理」 法 (「情報仕訳」 法 ともいう)
  (2 ) 「コード 体系」 法 (「データ 転記」 法ともいう)

 以下に例示するのは「命題論理」 法である。
 T字形 ER手法は (数学の理論のなかでも) 「命題論理」 と 「関係の論理」 を理論的立脚点としている。
 以下の 「受注入力画面」 を使って、作図の要領を解説する。
 (詳細は拙著 「データベース 設計論」 技術編を参照されたい)。

 



● 画面例

受注入力画面
顧客番号:××××
受注番号:××××
顧客名称:××××××××××
受注日 :××××-××-××
品目コード 品目名称 受注数 品目単価
×× ×××××× 9999,999




● 命題論理の ルール

 以下の命題論理の ルール を使う。
 (1 ) いかなる画面や帳票や ファイル・レイアウト も複文として表現できる。
 (2 ) いかなる複文も有限個の単文に解体できる。
 これらの ルール は技術の観点から次のように言い換えることができる。
 (1 ) 1つの 「T字形 (T-form)」 を使って作図できる。
 (2 ) ○○ コード (○○番号) を使って解体できる。





● 複文

受注入力画面
顧客番号
受注番号
品目コード
顧客名称
受注日
品目名称
受注数
品目単価





● 単文

  顧客   R   受注  E   品目  R
顧客番号 顧客名称
 
受注番号 受注日
受注数
品目コード 品目名称
品目単価





● アトリビュート の帰属性

[ 性質が、どの entity に帰属するかは、以下の判断規準を使えばよい。]


「entity 名称. アトリビュート」 (領域. 性質)
名 称 日 付 数 量
従業員名称=従業員. 名称
顧客名称=顧客. 名称
製品名称=製品. 名称
受注日=受注. 日
出荷日=出荷. 日
契約日=契約. 日
受注数=受注. 数
出荷数=出荷. 数
返品数=返品. 数





● 「resource」 と 「event」

entity
eventresource
 (1 ) entity は、「event」 と 「resource」 の 2つに類別できる。
 (2 ) 「event」 には、性質として、「DATE (取引日)」 が帰属する。
 (3 ) 「resource」 とは、「event」 以外の entity をいう。




 TM (T字形 ER手法) は、管理過程のなかで伝達されている 「情報」 を対象にして、事業過程 の構造を記述する手法です。「event」 が機能 (ビジネス の プロセス) を記述し、「resource」 が機能 (ビジネス の プロセス) を固定する座標軸 (構造の基底) を形成します。

 つまり、ビジネス (管理過程) を分析しながら、データベース 構造も同時に作る、という手法です。

 「分析」 と 「設計」 を 「1つの モデル で同時に実現する」 技術を 「Concurrent Engineering」 と云います。そして、1つの マスター・プラン (製造計画) を ユーザ と エンジニア が共有できるので、ゆきちがい の起こらない 「同意」 された システム 作りを実現します。

 



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