2002年12月 1日 サブセット 間の対応関係 >> 目次 (作成日順)
  ● QUESTION   サブセット 間の対応関係は セット 間の対応関係として扱ってよいか。
  ▼ ANSWER   だめ。 2つは違う概念である。
2007年12月16日 補遺  



 サブセット 間の対応関係と セット 間の対応関係は、それぞれ、違う概念である。
 以下の例を考えてみる。

 (1) A と B は セット (集合) である。
 (2) A には 2つの サブセット が成立している。{a1, a2}.
 (3) B には 2つの サブセット が成立している。{b1, b2}.

 そして、以下の 2つの関係が ソリューション であるとする。

  - (a1, b1
  - (a2, b2

 
1. セット 間の対応関係

 セット 間の対応関係では--つまり、A と B を結べば--、サブセット 間には、以下の順序対が成立する。

   (a1, b1)(a1, b2)(a2, b1)(a2, b2

 以上の 4つの組のなかから、いずれが ソリューション になるのか--上述の前提では 2つであるが--、という点を判断しなければならないとしたら、その判断は アルゴリズム のなかで扱わなければならない。

 
2. サブセット 間の対応関係

 サブセット 間に リレーションシップ を生成すれば--つまり、a1 と b1を結び、a2 と b2を結べば--、(a1, b2) や (a2, b1) が成立しないことが見て取れる。

 したがって、サブセット が生成しているのなら、セット 間の対応関係と サブセット 間の対応関係には注意しなければならない。なお、「セット の対応関係と サブセット の対応関係」 の違いを作図したT字形 ER図は、拙著 「論理 データベース 論考」 の 240ページを参照されたい。

 



[ 補遺 ] (2007年12月16日)

 集合 A1, A2, ... , An から、それぞれ 1つずつ メンバー をとってきて並べた n-組の集合を 「直積」 といいます。

    A1 × A2 × ・・・ × An = {(a1, a2, ... , an) | ai ∈ A (i = 1, 2, ..., n)}.

 一般に、n 個の メンバー a1, a2, ... , an を この順で並べた一組を 「n-組 (n-tuple)」 といいます。

 ちなみに、「直積」 のことを 「デカルト 積」 ともいいます。
 「デカルト 積」 という言いかたは、解析幾何を作った デカルト (数学者・哲学者) に因んでつけられた名前です。デカルト は、「平面」 が 「実数」 の順序対 (x, y) の集合で表せることを認識した最初の人物とのこと。




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