2003年 2月16日 作成 | 江戸時代 (武士の生活、中級編) | >> 目次 (作成日順) |
2007年 7月16日 更新 |
武士の生活を概説した史料・資料を記載します。 次回は、「江戸時代 (庶民の生活--都市生活・山漁村生活・農民生活--、中級編)」 を記述します。
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[ 読みかた ] (2007年 7月16日)
江戸の人口は 100万人であったそうですが、その半数は武士だったそうです。ただ、当時は、出版物の取締りが厳しくて、浮世絵・戯作小説などの公刊物のなかに、武士の生活を記することは禁止されていたので、庶民生活の史料に比べて、武士の生活記録は少ない。 武士は、政治の舞台に登場した鎌倉時代と比べて、江戸時代では、その性質が 著しく変わりました。制度は、いったん、導入されたら、次第に、整えられて精緻になっていきます。将軍 家光・家綱の頃には、ほぼ、武士の組織が整っていました。武士は、世襲的職務とされ、城下町に移住することが責務とされました (しかも、大名は、参勤交代制で、江戸にも居住しなければならなかった)。武士は 「家」 を単位として、知行所 (土地) と家来・領民を託されていましたが--それらを総称して、「家名」 が重視されましたが--、(中世に比べて、) 武士の支配権は弱まっていて、国家 (幕府) が介入して、没収・所替も おこなわれました。江戸時代の中期以後では、知行所をもたないで、録米のみで生計をたてる切米取りの武士が多量に存在しました。そして、石高が、家の 「格」 を示しました。 荻生狙徠は、そういう 「城下町制度」 に対して苦言を呈しています。(参考)
武家を知行所に置かなければ完全に縛りをつけたことにはならない。そればかりではない。
ちなみに、「石高」 制は、狙徠の提言で導入されたそうです。
(参考) 「荻生狙徠」、尾藤正英 責任編集、中公 バックス 日本の名著、中央公論社、 |
▼ [ 武士の生活 ] ● 三田村鳶魚 武家事典、稲垣史生 編、青蛙房 ● 江戸時代 御目付の生活、寺島荘二 著、雄山閣 ● 江戸時代 御家人の生活、高柳金芳 著、雄山閣 ● 江戸時代 武士の生活、進土慶幹 編、雄山閣 ● 元禄 下級武士の生活、横倉辰次 著、雄山閣 ● 元禄御畳奉行の日記 (尾張藩士の見た浮世)、神坂次郎 著、中公新書 ● 旧事諮問録 (幕末諸役人の打明け話)、旧東京帝国大学史談会 編、青蛙選書 3 ● 京都東町奉行日記 (安政 5年編)、岡部豊常 著、鈴木里行 編、新人物往来社 ● 武道初心集、大道寺友山 著、吉田 豊 訳、徳間書店 ● 武道秘伝書、吉田 豊 訳、徳間書店 ● 正忍記、藤一水子正武 著、中島篤巳 解説、新人物往来社 ● 忍者の生活、山口正之 著、雄山閣 |
▼ [ 図録 ] ● 図録 近世武士生活史入門事典、武士生活研究会 編、柏書房 ● 絵図でさぐる 武士の生活T (職制・儀礼) 、武士生活研究会 編、柏書房 ● 絵図でさぐる 武士の生活U (生活・文化) 、武士生活研究会 編、柏書房 ● 絵図でさぐる 武士の生活V (武芸・事件) 、武士生活研究会 編、柏書房
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