2005年 6月 1日 作成 | 電子辞書 | >> 目次 (作成日順) |
2010年 6月 1日 補遺 |
ぼくも、電子辞書を、4台、使っています。ぼくが使っている電子辞書は、以下の機種です。 (1) は、英和・和英 辞典 (小学館 プログレッシブ 中辞典) のみを収録した小型辞書です (7×9.5×2)。縦・横の大きさは、名刺よりも少し大きいくらいで、ポケット に入れても、かさばらない。(2) は、広辞苑・英和・和英・カタカナ・漢字 (英和・和英は、ジーニアス版) を収録しています (7.5×10.5×1.5)。(3) は、英和・和英・英英・類語 (英和・和英は、研究社版中辞典、英英は、ロングマン現代英英辞典、類語は、ロジェ・シソーラス) を収録しています (10.5×14×2)。(4)は、今年の初め頃に購入した 「高機能」 電子辞書です (9×13.5×1)──広辞苑、リーダース (と リーダース・プラス)、ジーニアス 英和大辞典、研究社新和英中辞典、OXFORD 版の英英・連語・類語、英和活用大辞典、マイペディア、小学館類語例解辞典、学研漢字源が収録されています。
(1) と (3) は、パソコン の近くに置いていて、英文日記を綴る際、使っています。
電子辞書の長所は、かさばらない、という点にあるでしょうね。たとえば、(4) が収録している書籍辞典を、すべて、鞄のなかに入れて運ぶことは、まず、無理でしょう。 「ことばの意味を調べるために」、電子辞書を使うことに比べて、「ことばの意味を、すでに知っているけれど」、その ことば の用例を読むために、電子辞書を使うほうが多い。「読むための辞書」 として、ぼくは、百科事典と英和活用大辞典を携帯したかったので──それらは、紙形式の書籍辞典としたら、大きいので、携帯できない(!)──、(4) の電子辞書を購入した次第です。 「調べる」 という観点から言えば、1台の電子辞書が収録している辞書では、不充分です。たとえば、「engineering」 という ことば の定義を、丁寧に調べようと思ったら──反 コンピュータ 的断章 を参照されたい──、OXFORD の大辞典を使ったほうが良いし、コンピュータ 用語辞典を調べなければならない。でも、それらは、電子辞書には収録されていない。あるいは、日本語を、丁寧に調べるなら、日本国語大辞典 (13巻) や大漢和辞典 (15巻) を使うのですが、それらは、電子辞書には収録されていない。したがって、電子辞書は、あくまで、「(ことばの意味を) 手軽に確認のために」、便利な辞書です。 電子辞書を使っているので、書籍辞書などいらない、というふうに考えるのは早計にすぎるでしょうね--電子辞書に収録されている辞書は、書籍辞書として蔵書しなくてもいいかもしれないけれど。電子辞書に収録されている辞書は、数多い辞書群のなかの、ほんの一部にすぎない。しかも、或る電子辞書が、或る出版社の英和辞典を収録していても、それぞれの英和辞典は、それぞれの特徴があるので、ほかの出版社の英和辞典も参照したほうがいいでしょうね。たとえば、ぼくが使っている電子辞書のなかに収録されている和英辞典にしても、小学館の プログレッシブ 中辞典と、研究社の和英中辞典と、大修館の ジーニアス 和英辞典では、それぞれ、記載されている訳文 (英文) には、工夫が凝らされていて一様ではない。 電子辞書に収録されている辞典群は、(中級向けの) いわゆる 「定番」 の辞典であって──言い換えれば、売れ筋の書物であって──、上級向けの (あるいは、専門的な) 辞典を収録している訳ではない。たとえば、英和・和英辞典なら、ぼくとしては、研究社の英和大辞典・和英大辞典や小学館の ランダムハウス 英和大辞典を使いたいのですが──CD-ROM 版があるけれど──、電子辞書には収録されていない。(参考) 電子辞書の長所を活かして、電子辞書を、つねに、携帯して、ときどき、読む、という習慣を身につければ、着想をふらますことができるのではないでしょうか。電子辞書が、形態上そして携帯上、書籍辞書の代わりにすぎない、というのでは、電子辞書を活用していることにはならないでしょうね。 |
[ 読みかた ] (2010年 6月 1日)
本 エッセー は 5年前に綴られましたが、それ以後、本 エッセー で綴られたことに関して、取り立てて変更すべき点はありません── 細かな事実を強いて報告すれば、本 エッセー で電子辞書の いくつかを愚息たちに譲って、私は、いま、以下の 2台の電子辞書しか使っていない。
(1) SII IC DICTIONARY SR-T7100 それらは、私が出張するときに携帯しています──出張用の鞄を 2つ持っていて、それぞれの鞄のなかに、1台ずつ入れたままになっています [ したがって、出張以外では使わない状態になっています ]。そして、家にいるときには、紙形式の辞典を使っています。たとえば、
(1) 英文日記を綴るときには、
(2) 日本語文を綴るときには、 国語辞典は、最近まで──2010年 4月まで──、新潮 現代国語辞典・例解新国語辞典 (林 四郎)・ハンディ 版 類語辞典を愛用していたのですが、私が或る会社の社員たちに プレゼンテーション 技術・作文作法を指導したときに、その会社の若い人たち二人に譲りました [ かれらが私の愛用してきた辞典を使って、作文の技術を研鑽してほしいと期待して ]。上述した英語辞典・国語辞典は、いちぶを除いて──最新日米口語辞典、類語実用辞典および スーパー・アンカー 和英辞典を除いて──、電子辞書化されていません。電子辞書化されていない新潮 現代国語辞典・新潮国語辞典・例解新国語辞典は、「超」お薦めの辞典です。 本 エッセー のなかで綴りましたが、電子辞書さえ持っていれば、紙形式の辞典はいらないという訳じゃない。キーワード を使って複数の辞典を横断して検索する機能は、電子辞書の最大の特徴であって紙形式の辞典にはできないけれど、それぞれの辞典には それぞれの特徴があって、すべての辞典が電子化されていないので、紙形式の辞典も所蔵することになるでしょう。私が危惧している点は、電子辞書が普及して、電子化されていない紙形式の辞典が ビジネス上の採算がとれないということで廃版にされてしまう点です。 |
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