「TMの会」 プログラム このウインドウを閉じる
/ 2007年 7月31日 / 

 

 「中沢家」 の TMD (TM Diagram) を、前回から ひき続いて、推敲しました。

 
1. 周延 (distribution)

  (1) 数学上、「分割と細分」

   (1)-1 分割 (partition)

     集合 A の部分集合の族を考えてみる。
     集合族 π が、以下の2つの条件を満たすなら、π を A の分割という。

      S ∈ π ∧ T ∈ π ∧ S ≠ T ⇒ S ∩ T = φ.
      A = ∪ S.
          S∈π

     そして、分割 の メンバー である集合のことを 「」 という。
     上述した式が示していることは、単純に言えば、以下の意味である。

      A は、「集合の集合」 である。
      π は、A の部分集合を集めた全体である。
      π は、S と T から構成される。
      S と T は、交叉しない。

   (1)-2 細分 (refinement)

     R1 と R2 が、A 上の同値関係である、とする。
     ∀ x, y ∈ A に対して、xRy1 ⇒ xRy2 が成立するならば、R1 は R2 の細分である。
     言い換えれば、A/R1 ⊆ A/R2 のこと。

     単純に言えば、A/R1 は、A/R2 を、さらに、こまかに、仕切った状態である。

 
  (2) モデル上、「階数と次数」

    分割と細分を、T字形風に記述すれば...

                ┌─────┐
                │     │
                │     │
                └──┬──┘
                   │
               ┌───┴───┐
               │       │
       分割   ┌──┴──┐ ┌──┴──┐
      ──────┼─────┼─┼─────┼──→ 次数
     │      │     │ │     │
     │      └──┬──┘ └─────┘
   細分│         │
     │     ┌───┴───┐
     │     │       │
     │  ┌──┴──┐ ┌──┴──┐
     │  │     │ │     │
     │  │     │ │     │
     │  └─────┘ └─────┘
     ↓
     階数

 
     したがって、TM では、サブセット の交叉を認めていない。

 
  (3) entity を table に翻訳する。

   (3)-1 TM では、「メンバー と集合」 は、第一階 (実 データ と、その集合) で考える。

   (3)-2 管理過程では、「区分 コード」 で、1つの集合を、さらに、詳細に管理している。

   (3)-3 「区分 コード」 は、実 データ と その集合のあいだで、部分集合として作用する。

   (3)-4 「区分 コード」 は、「場合分け」 として作用する。

   (3)-5 「区分 コード」 で示された部分集合が交叉すれば、「場合分け」 が複雑になる。
        (cyclomatic complexity)

   (3)-6 「集合 (部分集合)」 を作ってみて、メンバー の例外がいないことを検証する。

   (3)-7 TM 上の個体 (実 データ) が、個体として交叉しないように検証する。
        (「出たか妖怪、男かつ女」)

 
2. 定数 (constant)

  (1) 全称の単称化 ∀x P(x) ⇒ P(x1).

  (2) 全称の存在化 ∀x P(x) ⇒ ∃x P(x).

  (3) 単称の存在化 P(x1) ⇒ ∃x P(x).

  (4) 定数 P(a) ⇒ ∀x P(x).  [ a は定数 ]

 
3. 定数の構成 (モデル)

  (1) 構文論上...

    (「木 (tree) 構造」 を応用した) 「タブロー (tableau) 法」 風に、

       ┌─────┐
       │     R│
       │ entity │
       │     │
       └──┬──┘
          │?
      ┌───┴───┐
      │       │
   ┌──┴──┐ ┌──┴──┐
   │     │ │     │
   │ 定 数 │ │ その他 │
   │     │ │     │
   └─────┘ └──┬──┘
              │?
          ┌───┴───┐
          │       │
       ┌──┴──┐ ┌──┴──┐
       │     │ │     │
       │  A  │ │  ¬A  │
       │     │ │     │
       └─────┘ └─────┘

   「構造」 としては、これで良いのですが、TM 上、論点になるのは、どのような区分 コード
   を使うのか、という点です。

 
  (2) 意味論上...

    みなし概念 (VE) を使って、

   ┌─────┐   ┌─────┐   ┌─────┐
   │    VE│   │     R│   │    VE│
   │ 定 数 ├┼─┼┤ entity ├┼─┼┤  A  │
   │     │   │     │   │     │
   └─────┘   └─────┘   └─────┘

 

 
 以上の検討の道筋は、tm-net に アップロード されている講義録を参照して下さい。

 

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