「モデ家の TMD」 のなかの 「書名 (修正版)」 を レビュー しました。その TMD は、tm-net を参照してください。
今回は、「書名 (修正版)」 を例にしながら、「構成 (『意味』 および 『潜在的な問題点』)」 を どのようにして読み取る (see) か という指導をしました。このくらいの 「構成」 であれば、実地の コンサルテーション では、3 分あるいは 5 分以内に、「全体構成の特徴」 を把握しなければならない──具体的には、検討事項を 3 つほど直知しなければならない。会員は、そのくらいの読み取り速度を目標にしてください。
検討事項 (全体の構成を検討する起点) として、以下の 3 点を示しました。
(1) JAN コード
(2) シリーズ・コード
(3) シリーズ 1. 書名. シリーズ 2. 対照表 (の意味)
その 3 点を掴む やりかた として──どうすれば、そういう 3 点を直知できるようになるのか、という攻めかたとして──、以下の点を指導しました。
● 「写像」 関係
ふたつの 「セット」 の関係を検討する やりかた として、かつて、(「外延」 としての) 「包摂」 関係を指導しました。「包摂」 関係では、以下の 5 つの関係を検討しなければならない。
(1) A ≠ B.
(2) A ⊃ B.
(3) A ⊂ B.
(4) A ∩ B.
(5) A = B.
今回、さらに、ふたつの 「セット」 のあいだに成立する関係として、「写像」 関係 (対応関係) を指導しました。「写像」 の基本形には、以下の 2 つがあります。
(1) 全射
(2) 単射
TMD のなかで、「書名」 の サブセット 構成 (3 つの サブセット) と対応するように、JAN コード (3 つの対照表) が構成されていました。そこで、JAN コード を検討事項としました。
● 「対照表」 の意味
「対照表」 のなかで、証明木 (tree、TMD) 上、頂点 (それ以上、先のない leaf) になっている 「対照表」 の 「意味 (F-真)」 を問え、ということを、かつて、指導しています。今回の例では、「シリーズ 1. 書名. シリーズ 2. 対照表」 の 「意味」 が争点になります。そこで、「シリーズ 1. 書名. シリーズ 2. 対照表」、「シリーズ 1」 および 「シリーズ 2」 を検討事項としました。
「シリーズ 1. 書名. シリーズ 2. 対照表」 は、「F-真」 とされているので、「解析 (A → E1 → E2 → ... → En)」 の手続きに従って、「先行の」 対照表および entity を検討しました。当初、以下の 「構成」 になっていました。
{シリーズ 1}.
{シリーズ 2}.
{書名}.
{シリーズ 1. 書名}.
{シリーズ 1. シリーズ 2}.
{シリーズ 1. シリーズ 2. 書名}.
しかし、対照表 {シリーズ 1. シリーズ 2} が制約・束縛として作用しないことが明らかになったので、以下の 「構成」 に訂正しました。
{シリーズ 1}.
{書名}.
{シリーズ 1. 書名}.
{シリーズ 2}.
{シリーズ 1. 書名. シリーズ 2}.
上述した ふたつの対照表 {シリーズ 1. 書名. シリーズ 2. 対照表} は、最終形として──あるいは、実装形として──、同じ構成ですが、事業過程・管理過程での 「意味」 が違う点に注意してください。
● まとめ
(1) TMD では、「意味」 を読み取る際、まず、箱ではなくて、線を追跡しなさい。
(2) 今回の例のような量なら、3 分あるいは 5 分以内に、全体構成の特徴を把握しなさい。
(3) ふたつの セット のあいだの関係を検討するには、包摂関係・写像関係を考えなさい。
(4) 証明木 (tree、TMD) の頂点 (leaf) になっている対照表の 「意味」 を確認しなさい。
(5) 証明木のなかで、線を追跡しながら、それぞれの箱の 「意味」 を確認しなさい。
(この やりかた が、エンドユーザ に対する問診になっています。)