「モデ 家の TMD」 の 「event (契約)」 を検討しました。
● 国際標準番号の扱い
われわれ (「TMの会」 の会員 6名) が 「日本科学哲学会」 に入会したとき、学会から送られてきた論文集 「科学哲学」 には 国際標準番号 が ふたつ (ISBN と ISSN) 付与されていることに モデ さんは直ぐに気づきました──論文集などの特殊な書物には、そういう措置が認められているそうです。「モデ 家」 の TMD も、今回、そういう形態に対応するように修正されていました。そして、その対応は、「線」 一本 (ひとつの リレーション) で簡単に対応できていました。簡単な対応で終わるというのが モデル の強みでしょうね。適切な モデル が用意されていれば、「構成」 の変更は、(事業過程・管理過程を 「根底から再編成する」 のでないかぎり、) 直ぐに──数分間程度で──終わるでしょう。
● 「F-真」 の確認
「契約」 event には、「書名 コード. 原価種別 コード. 対照表」 が関与していました。
「書名 コード. 原価種別 コード. 対照表」 に似た対照表として、「書名 コード. 商品種別 コード. 対照表」 が存在しています。
そこで、「書名 コード. 商品種別 コード. 対照表」 と 「書名 コード. 原価種別 コード. 対照表」 が、互いに対応するのかどうか──原価種目 コード と 商品種別 コード のあいだで、なんらかの制約・束縛が存在するのかどうか──を確認しましたが、ふたつのあいだには、対応はないとのこと。そして、この確認のなかで、「F-真」 の対象 (単位、項) を以下の いずれとするか という点が潜在的問題点として浮かびあがってきました。
(1) 物理的な書物
(たとえば、書籍では、ハードカバー 、ペーパーバックス あるいは 復刻版など)
ちなみに、同一の作品であっても、ハードカバー と ペーパーバックス と復刻版では、
それぞれ、べつべつの書名 コード が付与されます。
(2) 書物のなかの 「作品 (コンテンツ)」
この単位であれば、ハードカバー であろうが ペーパーバックス であろうが復刻版で
あろうが、「作品 (コンテンツ)」 は同一であって、物理的な書物形態は、なんらか
の形態 コード で構成される複合物 (集合 オブジェクト) となります。
いずれを単位 (項) にしても モデル を構成することができます──ちなみに、この点について、「レーヴェンハイム・スコーレム の定理」 を説明しました。現時点では、(1) が 「書名 コード」 の対象──すなわち、「F-真」──とされていますが、今後の対応としては、(2) を考慮したほうがいいのではないかと思われるのですが、この争点は、ひとつの アプリケーション (domain あるいは universe)を超えた争点なので、ここでは、不問とすることにしました。
なお、TMD の検証過程では、以下の点を配慮するように助言しました。
● Leaf の対照表の 「意味」 を つねに問うこと。
以上の まとめ は、板書を参照して下さい。
● 閉包 (closure) と外点 (exterior point)
「構造 (位相的構造)」 に関して、以下の点を説明しました。
(1) 閉包
(2) 外点
(3) 特徴関数 (特性関数)
そして、TMD の検証過程では、以下の点を配慮するように助言しました。
● A に対して、¬A の 「意味」 を つねに問うこと。
この点は、「モデ 家」 の TMD で──「契約」 entity のなかで──「フィルム」 の扱いに関して、「みなし概念」 が ふたつ構成されていたのですが、補集合が どのような元で構成されているのか──あるいは、構成されたほうがいいのか──を確認しました。「構成」 として、以下の ふたつを考えることができます。なお、「形式的構成」 を明らかにするために、個体領域の記号として、フィルム を F、現物を A、そして データ を D とします。
(1) F ∨ ( A ∧ D ).
(2) D ∨ ( A ∧ F ).
「契約」 entity は、いくつかの 「みなし概念」 が派生していて、「通時的(diachronique)」 な状態推移が構成されていました──それらの 「みなし概念」 のなかで、「実際入金」 が記述されていたので、「実際入金」 の内訳は、どのような手続きを辿れば 明らかになるのか を質問しました [ 会計監査 (内部統制) 上の確認事項です ]。
以上の まとめ は、板書を参照して下さい。