「モデ 家の TMD」 の 「event (契約と受注)」 を検討しました。
● VE (みなし entity) の読みかた
「契約」 から派生している VE を いかに読む (see) かを実演しました。
「読む (see)」 というのは、「解釈 (interpretation)」 のこと。
VE を読む前に、「実際入金」 の計算法に関連して、「同じ」 集合を使って 「違う」 構造を
3 つ構成して、「意味」 の違いを確認しました。 → 板書写真 (1)
VE の読みかたとして、(もし、VE が いくつも派生しているのであれば、) VE に対して
「概念的 スーパーセット」 (クラス) を構成して、VE のあいだの関係を確認することを
実演しました。 → 板書写真 (2)、板書写真 (3)
なお、板書の写真は、実 データ が読めないように意図的に ぼかしてありますが、@ から
C まで付番された クラス が、それぞれ、「意味」 であることを示しています。
(「TMの会」 の会員は、tm-net で詳細な TMD を観てください。)
@ + C は 「総計」 を示して、A は、その演算の 「根拠」 を示して、B は他の システム
に送信する データ を示しています。
● f (x) として、「性質」 と 「クラス」
数学基礎論の入門書では、関数 f (x) を述語論理との翻訳のなかで、「性質」 として説明
することが多いのですが、f (x) の使用法として、数学者たちは、(「性質」 という面倒な
概念よりも、) 「クラス」 という概念を使うようです。すなわち、クワイン 氏曰く、(参考)
しかし、性質の概念、あるいは、そのうまい代用品は、科学、とくに数学の理論での
技術的な目的のためにも必要である。そうして、こういう文脈では、クラス が、うまい
代用品として採用されている。なぜなら、こういう文脈では外延が同じものの区別は
必要がないからである。数学における クラス の使用の一例は、「定義」 の項目の
数の定義に見られる。科学のためには、クラス はよろしく、性質はおことわりなの
である。
→ 板書写真 (4)
● 「event-対-resource」 の関係
「event (受注)」 を読むときに、「『resource』 が どのように関与しているか を調べる」
やりかた を実演しました。 → 板書写真 (5)
ここで、「得意先. 取引先. 対照表」 (L-真) が、(「変換表」 として作用しているのみで
あって、) 「制約・束縛」 を記述していないことを再確認しました。
(↑ この点に関しては、次回、再度、検討することにしました。)
(参考) 「哲学事典」、W.V. クワイン 著、吉田夏彦・野崎昭弘 訳、白揚社、43 ページ。