「TMの会」 プログラム このウインドウを閉じる
/ 2009年10月20日 / 

 

 tm-net で通知したように、今回から、「TMの会」 の構成を以下の 2部構成にします。

 (1) 19:00〜19:50、「いざない」 を読む [ 佐藤正美が注釈する ]

 (2) 20:00〜21:00、「モデ 家」 の アトリビュート・リスト

 
 ● 「いざない」 を読む

 第 1章 18ページ から 24 ページ を注釈しました。

 第 1章は、第 12章のための 「序曲」 になっています。第 12章の 「合意、L-真および F-真」 に対応するように、以下の概念を導入しています。

 (1) 定数と変数 (定項と変項)

 (2) 代数的言語と経験論的言語

 (3) 「真」 概念 (L-真と F-真)

 経験論的言語を論理的意味論として構成するために、代数的言語の 「項」 を以下の 2つの概念に翻訳しています。

 (1) 観察述語 (変項、「単語」 と 「文」)

 (2) 論理定項

 単語を文として構成する文法 (関数) が生成規則です。そして、構成された文の 「真」 を テスト するのが 「T-文 (真理条件、規約-T)」 です。すなわち、モデル は、以下の 2点を実現していなければならない。

 (1) 生成規則 (無矛盾性)

 (2) 指示規則 (完全性)

 それらを実現するために、モデル の正当化条件として、以下の 2点を前提としています。

 (1) ユーザ 言語を変形しない。

 (2) できるだけ機械的に構成する。

 
 次回は、「論理定項」 を説明します。

 → 板書写真 (1)

 
 → 板書写真 (2)

 

 ● モデ 家の TMD、アトリビュート・リスト

 TMD は、一回で すべての構成を レビュー できないので、都度、部分的に レビュー することになります。したがって、途中から レビュー をはじめる場合には、かならず、今回 レビュー 対象になっている項が 「どの文脈のなかにあるのか」 を確認してください。
 その確認のしかたを実演しました。今回の レビュー 対象は、「元商品」 DTL でした。

 (1) DTL の項は、HDR の束縛変数である。

 (2) DTL から VE が派生している。
   (VE には、「関係」上、ゼロ の cardinality が付与されていることに注意すること)

 したがって、VE のあいだの 「関連 (成立・不成立)」 を確認しなければならない。すなわち、以下の 「事態」 は起こり得るのかどうか を確認しなければならない。

 まず、「一人の」 著者の行為において、

 (1) 「問い合わせ」 が起こったあとで、「覚え書き」 が後続するのか。
    「問い合わせ」 のない 「覚え書き」 は存在するのか。
    「問い合わせ」 のない 「承諾」 は存在するのか。
    「承諾」 のない 「覚え書き」 は存在するのか (← 内部統制上、争点になる)。

 (2) 「承諾」 に対して 「ゼロ の cardinality」 が記述されているのは、
    「不承諾」 も起こる、ということか。

 (3) 「不承諾」 の場合には、どのように対応するのか。
    (feedback, action)

 次に、(DTL は複数の行 [ row ] なので、) 「複数の」 著者の行為において、

 (4) 「承諾」 と 「不承諾」 が混在する場合には、どのように対応するのか。
    (feedback, action)

 
 「覚え書き」 には、以下の 3つの 「日付」 が記録されています。

 (1) 発送日

 (2) 戻り日

 (3) 返送日

 これらの 「日付」 は全順序 (≦) です。
 さて、ここで争点になるのが、これらの 「日付」 と 「契約日」 との関連です。「元商品」 の HDR-DTL は、「契約」 のなかで構成されています──言い換えれば、形式的には、「契約」 の HDR で記述されている 「契約日」 が、「元商品」 に対して制約・束縛として作用します。したがって、構文論上では、(契約日, 発送日, 戻り日, 返送日) という並びになります。しかし、実際の事業では──意味論上──、(発送日, 戻り日, 返送日, 契約日) という並びが 「真」 です。

 そうだとすれば、(発送日, 戻り日, 返送日) は、「契約」 に先行する行為・出来事として記述 (構成) されるべきです。しかし、「元商品」 VE は、個体指定子を付与されていないので、形式的には、「契約番号」 を継承した構成として記述するしかない──したがって、当然ながら、この構成は ユーザ と協議して、なんらかの対応を導入したほうがいいでしょう [ 正しい構成にしたほうがいいでしょう ]。これと同じ現象が、「契約」 の進捗管理でも起こっていました。TM が、L-真と F-真を重視する理由を理解できるでしょう。

   「著者献本」 および 「著者購入」 は、「在庫」 に影響します──2009年 8月の 「TMの会」 を参照してください。こういう キャッシュ・フロー に関与する数値は、つねに、「監査証跡」 を確認するようにしてください。なお、「著者献本」 および 「著者購入」 については、現在調査中とのこと。

 → 板書写真 (3)

 

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